ラーヴァナは、多くの家族や数万の兵を失い、絶望的な状況に追い込まれていました。クンバカルナの死を聞いたラーヴァナは、悲しみのあまり気を失って倒れてしまいます。
意識を取り戻したラーヴァナを、息子のインドラジトが励まします。インドラジトは、ラーマとラクシュマナを必ず倒すと誓い、最強の戦士たちを集めて反撃に出ました。アンガダとスグリーヴァを気絶させ、さらにラーマとラクシュマナも意識不明に追い込みます。インドラジトは姿を消す魔法を使っていたため、敵から反撃を受けることなく、魔法の矢で攻撃することができたのです。
敵の指揮官たちが倒れたと聞き、ラーヴァナは大喜びしました。一方、スグリーヴァ王は絶望の淵に立たされます。ラーマ軍は多くの猿と熊の兵を失い、勝利は遠く、ラーマでさえインドラジトに敗れてしまいました。
しかし、希望はまだ残っていました。ジャーンバヴァトが、メール山に生えている薬草のことを知っていたのです。その薬草を使えば、ラーマとラクシュマナを回復させることができると言います。一刻を争う状況の中、薬草を取りに行くことができるのは、ハヌマーンしかいませんでした。ハヌマーンはすぐにメール山へと出発し、日の出前に薬草を持って戻ってきました。おかげで、ラーマとラクシュマナは、その日のうちに戦場に戻ることができました。
その日も、凄まじい戦いが繰り広げられました。インドラジトは、猿の戦士たちを容赦なく殺戮し、さらにシーターの幻影を見せて敵を混乱させます。しかし、ヴィビーシャナがラーマに、インドラジトの策略を見破り、彼を倒す方法を教えます。ラクシュマナはインドラジトに立ち向かい、ついに魔法の矢で彼の首をはね、勝利を収めました。