ラーマがランカーの都を攻略した後、彼はヴィビーシャナの大きな貢献を称え、彼をランカーの王に任命しました。これは、ヴィビーシャナが兄のラーヴァナではなく、正義のためにラーマを支援したことへの報酬でもありました。その間、ハヌマーンはシーターに安全であることとラーマの勝利を伝える使者として再び彼女のもとへと向かいました。そして、ヴィビーシャナは身分に相応しい装いをしたシーターをラーマのもとへと連れて行きましたが、ラーマは彼女が囚われの間に貞節を守っていたかどうか疑いを持っていました。シーターは自らの潔白を証明するため、犠牲を焼く祭壇の火に飛び込みましたが、無傷で現れ、その純潔を証明しました。

 

ラーヴァナに対する勝利を祝い、ラーマはアヨーディヤーへと帰還しました。彼の弟たち、バラタとシャトルグナは彼の帰還を喜び、ランカー攻略に参加したヴィビーシャナや軍の指揮官たちも同行しました。ラーマはアヨーディヤーで王位に就き、一説によると、彼の治世は国民にとって黄金時代の始まりでした。ヴィシュヌ神の化身として、ラーマは完璧な統治者であり、国民は幸福と繁栄を享受しましたが、シーターが追放されるという代償が伴いました。

 

ラーマはシーターが貞節を守っていたと確信していましたが、国民全員がそう信じていたわけではありませんでした。シーターが長期間ラーヴァナのもとで過ごしたことで、彼女に対する疑念が生じ、ラーマは彼女を森に追放しました。森でシーターはヴァールミーキの世話を受け、双子のクシャとラヴァを出産しました。彼らは驚異的な戦士に成長し、ラーマがアシュヴァメーダの祭祀を行った際、その馬を捕らえることでラーマの注意を引きました。この祭祀では、馬が自由に国中を歩き回り、戦士たちが警護します。馬が捕らえられた際、ラーマは双子との対決を命じましたが、彼らは双子に簡単に倒されました。ラーマは双子が自分の息子であることを知り、彼らをアヨーディヤーに招きました。一方、シーターは人間界から離れたいと願い、大地の女神ブーミに助けを求めました。大地が割れ、シーターはその中に消えていきました。彼女は大地から生まれ、最終的に大地へと帰っていったのです。